女性ファッション誌「CanCam(キャンキャン)」が2022年4月29日に発表したアンケート調査の結果によると、約70%もの女性が「特に恋愛はしなくてもいい」と回答しました。みなさんの中にも、もしかしたら「恋愛なんて必要ない」と思っている方がいるのではないでしょうか? 男性の中にも「彼女は必要ない」と考えている方もいると思います。
しかし、実際には友達や家族と久々に会うと「恋人はできたの?」とか「結婚相手は見つかった?」とか「出会いはないの?」なんて話ばかりで、うんざりしている方もいるかもしれませんね。
人生において恋愛は必要なのでしょうか? 今回は、恋愛の必要性や恋愛に興味がないのはおかしいことなのかといった点についてお話していきたいと思います。
参照元:CanCam.jp
人生において恋愛は必要ない?必要?どっち?
人によって過去にいろんな経験をして、いろんな価値観や考え方を持つようになって、「恋愛なんて必要ない」と思っている方はたくさんいることでしょう。中には、「”今は”必要ない」と考えている方もいるかもしれません。
個人的には、恋愛から学べることはたくさんあると感じているので恋愛は経験したほうが良いと思いますが、それでも必ずしも必要なものではないとも思います。そもそも、「恋愛が必要か必要ないか」という答えを無理に出そうとしなくてもいいのかな、というのが正直なところです。
なぜなら、恋愛は周りの人がしているからするというものではなく、恋愛をすることが自分の幸せにつながるわけではないからです。でも、恋愛をしたからこそ得られるものもたくさんあって、恋愛を通じて初めて知ることができる世界もあります。
では、人生において恋愛は必要だと思っている人と必要ないと思っている人は、それぞれ恋愛に対してどのように考えているのでしょうか?
人生に恋愛は必要派の考え・恋愛のメリット
人生に恋愛は必要だと考えている人は、恋愛に対してどんな魅力やメリットを感じているのでしょうか? やはり恋愛をすることに何かしらの意義を感じているからこそ、恋愛したいと考えているはずです。
- モチベーションになるから
- 寂しいときにそばにいてくれる人がほしいから
- 単純に好きな人と一緒にいると楽しいから
- 支え合ったり助け合ったりできるから
- 生きるうえで学べることがあるから
好きな人ができると、「この人を幸せにしたい!」という感情が芽生えて、そのために仕事や自分磨きなどに対するモチベーションが上がります。それはある意味、自分を成長させてくれるというメリットがあるといえるでしょう。
また、一人で過ごしているとふと寂しさを感じることもあると思いますが、そういったときに気軽に連絡したり会ったりできる人がいると心が安定しやすいのではないでしょうか。友達の前では見せられない自分や、弱い自分をさらけ出せる存在がいると辛いとき・疲れたときに安らげますよね。
他にも、好きな人といろんなことを共有したりデートしたりすることが単純に楽しいと感じる人もいれば、困ったときや落ち込んだときに支え合ったり助け合ったりできることに恋愛の意味を感じている方も少なくありません。
何より、普通の友達や会社の同僚といった存在よりも、さらに親密で深い関係性を築くということは、一人の人と真正面から向き合うということでもあります。その中で、相手の良い部分・悪い部分を知っていくわけですが、反対に自分の良い部分・悪い部分に気づかせてくれることもあるでしょう。
さらに相手を深く知っていくことで、これまで自分になかった価値観・考え方を身につけるきっかけにもなりますし、それは生きるうえでの大きな学びになるはずです。このように恋愛によって経験できることがたくさんあるからこそ、多くの人は恋愛をしたいと思うのではないでしょうか?
人生に恋愛は必要ない派の考え・恋愛のデメリット
人生に恋愛は必要ないと考えている人は、恋愛に対して意義を見出せなかったり何らかのデメリットを感じていることが多いです。恋愛におけるデメリットは、考え方や捉え方次第で必ずしもデメリットになるわけではありませんが、ここでは分かりやすくデメリットという言い方をしたいと思います。
- 一人でも充実した毎日を送れているから
- 友達や趣味など他に楽しみがあるから
- 仕事や勉強などに時間を使いたいから
- 駆け引きや異性とのやり取りが面倒だから
- 一人のほうが気が楽で自由でいられるから
最近では、「一人◯◯」という言葉が流行っていますが、みなさんの中にも一人カラオケや一人映画、一人焼肉、一人旅などが好きという方も多いのではないでしょうか? このように一人でも充実した毎日を送れるという方は、恋愛は必要ないと思う傾向にあるようです。
また、恋人と一緒に過ごすより友達と遊んでいるほうが楽しいと感じていたり、映画鑑賞や読書、ソロキャンプなど一人で楽しめる趣味をたくさん持っていたりすると、「別に恋愛しなくてもいいや」と思うこともあります。
人によっては、将来の夢や目標に向かって仕事や勉強に集中したいと考えている方もいるため、そういった方は恋愛に時間やお金を消費したくないと考えていたり、恋愛が目標を達成するうえでの妨げになると思っていたりすることも少なくありません。
他にも、過去に恋愛で辛い経験をしていると「もう恋愛はしたくない」「しばらく恋愛はお休みしたい」と思うこともありますし、恋愛を成就させるうえでの駆け引きや付き合ってからの関係の維持に面倒臭さを感じてしまうケースもあります。
中には、恋愛に縛られて自分がしたいことなどができなくなるくらいなら一人のほうがいい、どうせ別れる・傷つくことになるくらいなら最初から一人でいたいと考えて、自ら恋愛を遠ざけている方もいるでしょう。
恋愛はしようと思ってするものではない
恋愛は、人生に必要か不要かで「する・しない」を決めるものではなく、気がついたらそうなっているものといったほうが合っているかもしれません。人を好きになるというのは、自分や他人にコントロールできないこともあります。
どれだけ恋愛は必要ないと思っていたって、ふとした瞬間に出会いが訪れて、知らず知らずのうちに相手のことが気になるようになっていたなんてことも珍しくありません。無理に恋愛をする必要はありませんが、「この人となら一緒にいたいかも」と思える相手と出会えたときは、結果的にそれが恋愛に発展していることもあるでしょう。
しかし、人によってはさまざまな理由で恋愛関係に踏み出せなかったり、恋愛は必要ないと考えている方もいます。では、そういった人はどういったことが理由で恋愛に対して距離を取ってしまっているのでしょうか?
過去の失恋で負った傷やトラウマが残っている
「恋愛は必要ない」と考えている方の中には、過去の恋愛で深い傷やトラウマを負ってしまっている方もいると思います。そういった方は、また人を好きになることに恐怖心があったり、いずれ別れて傷つく結果になるくらいなら最初からしないほうがいいと考えている方も少なくありません。
人によっては、失恋の悲しみや寂しさを新しい恋愛で埋めようとするケースもありますが、それでもどこか虚しさを感じたり深く相手を愛することができず、交際が長続きしないということもあります。
失恋の傷は、かんたんに癒えるものではなくそれなりに時間がかかるものです。無理に忘れようとしたり、新しく好きな人を見つけようとしたりするよりも、まずは今の自分にとっての幸せは何か、どういう生き方をしていきたいかという点にフォーカスを当てたほうが良いかもしれません。
仕事に打ち込むでも良いですし、新しい趣味を見つけるでも良いと思います。友達と遊ぶ時間を増やしたり行きたかった場所に行ったり、成長のために資格の勉強を頑張るでも良いです。幸せは、恋人がもたらしてくれるものではないため自分で掴み取るしかありません。自分で自分のことを幸せにできたとき、そのときの自分にふさわしい相手が見つかるはずです。
自己肯定感が低いと「一人のほうが自由で安全」と感じる
育ってきた家庭環境や過去の恋愛経験などによって、「自分に自信が持てない・自己肯定感が低い」という方は決して少なくありません。これまで親や恋人に自分のことを否定されたり非難されたりする機会が多かった方は、自然と自分の心を守るために「逃避」という防衛手段を講じます。
逃避という行動自体は悪いものではありませんが、小さい頃から否定されることが多いと「自分には価値がない」「人より劣っている」と思い込むようになり、結果として人と考え方や価値観が違ったときに向き合ったり話し合ったりせずに逃避しようとします。
こうした傾向が強い場合、本当は不安に感じていることや自分が抱えている弱い部分を直視しようとしなくなり、結果的に一人でいるほうが安全と思うようになって恋愛すらしないほうが良いと思うようになるわけです。
また、同時に一人でいるほうが自由でいられるという考えを持つようになり、誰かが近くにいると「この人の期待に応えなければならない」と強迫観念に近い思いを抱きます。誰かといるときは物事を相手主体で考えてしまう分、一人でいれば好きなことを自由に決定したり行動したりすることができるため、恋愛に対しても必要性を感じなくなるのです。
仕事や趣味に打ち込むなどして逃避すれば、たしかに自分が抱える苦しさや悩みから目を逸らすことはできますが、自分自身には逃避しているという自覚はありません。しかし、そうして何かあれば逃避することを繰り返していると、どんどん目の前の問題が大きくなっていき、ますます人と深く関わることに恐怖心を覚えるようになります。
ときには、問題から逃げたり先送りしたりせずに真剣に向き合って解決するためにはどうすればいいかを考えることも大切です。あなたはあなたのままで良いですし、ちゃんと幸せになるべき人なので、時には相手にNOを伝えてもいいんだということを自分に言い聞かせてみるのも良いでしょう。
他人に何かを言われたからといって、それはあなたの価値が下がるわけでも魅力が落ちるわけでもありません。ただ、その人とあなたが合わなかっただけの話です。自己肯定感が低いと感じている方は、まずはどんな些細なことでもいいので自分を褒めてあげる癖を付けるのも1つの方法です。
人生における恋愛の必要性まとめ
人生において恋愛が必要か必要ないかということは、一人ひとりが何に幸せを感じるか、またそのときの心境などによって変わってくるため、明確な答えを出すのは難しいです。恋愛に興味を持てないということがおかしいのではなく、興味を持てない理由が何かあるのかもしれません。
周りに「好きな人できた?」「恋人つくらないの?」といろいろ聞かれると、どうしても考えすぎたり悩んでしまったりすることもありますが、今の自分が幸せと感じているならそのままでいいと思います。
自分の幸せのために生きて、そのうち素敵な出会いが訪れたのなら、そのときの流れに身を任せて恋愛に発展したのなら恋愛すればいいし、何もなかったのならこれまで通り過ごせばいいでしょう。周りの言葉に流されるのではなく、自分自身の気持ちに素直でいること、そして自分の幸せを考え続けることが大切です。