みなさんは、「蛙化現象」という言葉を聞いたことがありますか? SNSを中心に女性の間で話題になった言葉ですが、男性の中には知らないという方もいるのではないでしょうか。
蛙化現象をかんたんに説明すると、相手から好意を寄せられた途端にその人のことを生理的に受け付けなくなるという女性に多く見られる心の現象のことです。たとえ、相手が好きな人だとしても、好きだと言われた瞬間に嫌悪感を抱くようになるケースもあるとか。
好きになった相手に「私、実は蛙化現象で悩んでいて……」と告白された場合、男性の中には蛙化現象そのものが分からなかったり、知っていたとしてもどうやって今後接していけばいいのか悩んでしまったりすることもあるかもしれません。
「こうすれば上手くいく!」という100%の正解はないですが、私自身が蛙化現象の女性を好きになったときに「こうすれば良かったのかも」と感じたことを踏まえて、相手を振り向かせることは可能なのかといった点についてお話していけたらなと思います。
蛙化現象の女性を振り向かせるにはどうすればいい?
蛙化現象に陥ったときの対処法として、よく「事前に男性に蛙化現象のことを話して理解してもらう」という内容のものが挙げられます。これに関しては、伝えるタイミングが非常に難しいなというのが個人的な気持ちです。私は、出会って1回目か2回目のデートのときに相手から「蛙化現象に悩んでるんだよね」と伝えられたと思います。
そこで初めて蛙化現象という言葉を聞いたのでどんなものかも知らず、その場でかんたんに説明してもらって帰ってからも自分で調べてみたんですけど、正直そのときはどうすればいいのかわかりませんでした。冷静に考えられるようになった今なら、もう少し違った対応ができたかもしれません。
その対応が必ずしも正解とは限りませんが、自分の経験が誰かの助けになればいいなと思ってここに記しておきます。
相手の良いところをたくさん見つけて伝えてあげる
女性が蛙化現象に陥る大きな原因は自己肯定感の低さにあるため、好きになった相手が蛙化現象だと判明したら相手の自己肯定感が上がるように努めることが大切です。どんな小さなことでもいいので、相手の良いところを見つけてきちんと伝えてあげましょう。
正直、男性側が相手にしてあげられることとしてはこれくらいかもしれません……。結局は、相手自身が変わりたいという意思を持っていること、そしてあなたの言葉を受け入れる心持ちが必要です。自分を変えることはできても、他人を変えることはできません。「なぜこんなに頑張っているのに変わってくれないの?」という不満が湧いてきたら、もうその恋愛は終わりに向かっていると思っていいでしょう。
自分のことを幸せにしてあげられるのは自分だけですので、相手も自分と向き合って少しずつ蛙化現象を克服していく必要があります。あなたの救ってあげたい、何とかしてあげたいという思いが、相手からすればプレッシャーや負担になることだってあるでしょう。程よい距離感で見守るくらいが丁度いいのかもしれませんね。
ただ男性は、好きな人のために何かをしてあげたいと思う生き物です。私の場合は、その独りよがりの気持ちが強くなり過ぎてしまったのかなと思っています。相手を思う気持ちはとても素敵なことだと思いますが、蛙化現象はあくまで相手の問題です。あなたが何か手助けすることはできても、最終的に解決できるのは相手自身ですので、あなたがどうこうしようと抱え過ぎないほうが良いでしょう。
相手が蛙化現象を克服するまでは自分の気持ちを隠し通す
結論から言うと、私は自分の気持ちを隠し通すことができませんでした。私自身、この恋愛が数年ぶりの恋愛だったこともあって、それまでは好きとか付き合うとか別に形なんてどうでもいいって思っていて、何なら人を好きになることなんて二度とないかもとすら思っていました。
でも実際に人を好きになって思ったのは、自分の中に芽生えた気持ちを相手と共有したいということ。そして、あわよくば相手も同じ気持ちであってほしいという願望を叶えるために、相手からの好きも欲しくなってしまったということです。
好きじゃないフリを続けてよく分からない関係を続けるのは苦しかったし、自分の気持ちに嘘を吐き続けるのも辛かった……。でも、好きと伝えれば関係が終わってしまう、嫌われてしまうかもしれないと考えるとすごく怖かったです。
だから中途半端に自分の気持ちを吐露してしまって、相手は何となく私からの好意を察して離れていったんだと思います。このとき、すでに自分の中には傷つく覚悟ができていて、次会ったときに気持ちを伝えようと思っていたので、それすらできなくなってとても胸が苦しかったです。
傷つきたくないと思っているうちは、まだ幸せになる覚悟ができていない段階なんですよね。傷ついてもいいと思えたとき、それは幸せになる覚悟ができたということだと思います。自分の中で幸せになる覚悟ができたのに叶わない辛さや虚しさ、伝わりますかね……。
だから、蛙化現象の女性を好きになってしまったら、相手が蛙化現象を克服するまでは自分の気持ちを隠し通すつもりでいたほうがいいかもしれません。ただ、それが自分自身にとっての幸せにつながるかというと、それも難しいところです。
お互いに牽制し合わずちゃんとコミュニケーションを取る
「蛙化現象で悩んでいる」というのは、ある意味では心の牽制ではないかと思います。事前に伝えることで、男性側は好きと伝えるのをためらうでしょう。しかし、なぁなぁな関係が続いていると次第に今の関係に意味を見出すことが難しくなっていきます。お互いに気持ちはあるけど好きと言葉にしない関係って、付き合っているのか付き合っていないのかもよくわかりません。
おそらく男性側が「本当にこの人は自分のことを好きなのか?」と疑うようになる可能性が高いです。恋愛は、相手のことを疑うようになったら終わります。女性側が現状の関係に満足していたとしても、男性側は納得できないとなれば少なからず我慢を強いられる付き合いになるでしょう。
本当に自分の幸せを考えるのであれば、我慢したり牽制したりせずに自分の気持ちを相手に伝えることが大切です。
「好きと言えないことが辛い」
「俺たちの関係って何?」
「本当に俺のこと好きなの?」
言葉にしないと分からないことはたくさんあります。相手の気持ちを察するように努力するのではなく、ちゃんと対話してお互いに歩み寄る努力が必要です。その歩み寄りが思いやりでありコミュニケーションではないでしょうか。
もし、自分の気持ちや不満・不安を相手に伝えて、向き合ってくれないのであればその相手はあなたにとって合っていない人です。本当に合っている人であれば、ちゃんと向き合って一緒にどうすれば上手くいくか、幸せになれるか考えてくれます。
本当にあなたのことを好きと思ってくれている人であれば、あなたを不安にさせたり疑心暗鬼にさせたりすることはありません。ちゃんとコミュニケーションを取って、お互いにどうしていきたいのか、どういう関係でいたいのか、どんな自分でいたいのかということを一度話し合ってみると、今後の関係がもっと良くなる可能性はあるでしょう。
相手が離れていったらたぶん深追いはしないほうがいい
蛙化現象の女性との恋愛は、想像しているよりも急に終わります。それまで何気ない日常LINEをしていたり毎日連絡を取り合っていたりしていたとしても、あるとき急に返信が来なくなります。そうなると「返信がないことが返信」と思うしかありません。会う予定を入れていたとしても、おそらく向こうに会う気はもうないです。
私は、つい「明日の予定どうする?なしならなしでいいから教えて」と連絡してしまいましたが、案の定その返信すらありませんでした。追いLINEをしても、返信がないどころか余計に離れていってしまう可能性が高いため、もし諦めきれないならグッと我慢して相手と距離を取りましょう。
もし、相手と出会ったことに意味があるなら、またどこかで再び巡り合うはずです。少し出会うのが早かっただけ。相手が蛙化現象を克服して、過去に出会った男性を思い返したとき「この人は自分のことを大切に考えてくれていた」と思い出してくれたら、そのときまた連絡があるかもしれませんし、どこかで何かのきっかけで再会することもあるでしょう。
もちろん、あなた自身もそれを期待して生きるのではなく、自分の幸せを考えて生きていくことが大切です。自分の人生が充実していれば、そのときの自分に合った人と出会えるでしょう。「好き」と「幸せ」を共存させることは案外難しく、「この人とじゃないと幸せになれない」と思い込むのは、好きという感情があなたの目を曇らせているのかもしれません。
誰かに幸せにしてもらうという考えを持つよりは、自分で自分のことを幸せにしてあげるつもりで生きたほうが充実した未来が待っていますし、魅力が増したそのときのあなたにふさわしい人と出会えます。
蛙化現象はなんでなるの?報われない恋愛をする前に
蛙化現象の悩みって思っているよりも深刻なのかもしれません。男性からすれば、好きな人に想いを伝えたくても容易に伝えられず、もし好意が伝わってしまったらそれまで良い感じだった相手から急に連絡が途絶えたり拒絶されたりするわけです。
また女性も恋愛したい気持ちはあるのに、相手からの好意を感じると毎回嫌悪感を抱いてしまい、相手に対して罪悪感を覚えるだけでなく自己嫌悪に陥ってしまうことも少なくありません。このままでは、男性も女性も報われない恋愛をすることになります。
相手からの好きを素直に受け入れることができたら幸せになれるはずなのに、蛙化現象はなぜ起こってしまうのでしょうか?
蛙化現象に陥る大きな原因は「自己肯定感の低さ」
蛙化現象に陥ることにはさまざまな原因がありますが、その中でも一番大きな原因としては、女性の自己肯定感の低さにあります。自分に自信を持てないために、「こんな自分を好きになるなんてこの人はおかしな人だ、価値が低い人なんだ」と判断して冷めてしまうわけです。
そのため蛙化現象の女性の多くは、自分に振り向いてくれない男性に惹かれる傾向があります。さらに「なかなか振り向いてくれないこの人は、価値が高い男性なんだ」「この人を振り向かせたとき、初めて自分も価値が高い女性になれる」と無意識のうちに思っている方が多いです。つまり、自分を好きだと言う男性は価値が低いと判断して蛙化現象に至ります。
恋愛の目的が振り向かせることでゴールが振り向いたとき
「好きな人に告白されるとなぜか冷めてしまう……」と悩んでいる女性の中には、それまで得体のしれない心の変化に戸惑い、自分でもどうしたらいいか分からずにいたという方も多いでしょう。
しかし、SNS上でその心の変化を「蛙化現象」と呼ぶことが分かって、ある種の安心を覚えた方もいると思います。蛙化現象に陥る原因や対処法を調べて、何とか問題を解決したいと思えたら良いですが、人によっては「自分は蛙化現象だから恋愛が上手くいかない」と半ば諦めモードになってしまうとどうしようもありません。
そういった方は、たとえ好きな人ができても恋愛の目的が「相手を振り向かせること」になりやすく、つい思わせぶりな態度を取っては相手をその気にさせてしまいがちです。そして、相手が自分のことを好きになると「やっぱりこの人も自分なんかに振り向く価値の低い人なんだ」と感じて蛙化現象になります。つまり、恋愛のゴールが「相手が自分に振り向いたとき」にあるわけです。
本来、恋愛をする目的やゴールはお互いが幸せに向かっていくことにあると思いますが、蛙化現象の場合は「相手を振り向かせること」を目的としてしまうため、両思いや相手が自分を好きになった途端にその恋愛は幕を閉じることになります。
振り向かない男性より振り向いてくれる男性を選ぶべき
実際に私が蛙化現象の女性を好きになったときに言われた言葉があるのですが、「追いかける恋愛がしてみたい」とその人は言っていました。この言葉こそ、先ほどの「振り向いてくれない男性に価値を感じる」という点が当てはまると思いませんか? しかしこの言葉は、今まで追いかける恋愛をしたことがない人が言う言葉でもあります。
男性には狩猟本能が備わっているので、ほとんどの方は追いかける恋愛をしたことがあると思いますが、なかなか振り向いてくれない相手を好きで居続けるのはとても苦しいですよね。ときには諦めたくなることもあります。やっとの思いで付き合えたとしても、交際スタートの時点で上下関係が生まれているので、「この人が自分と付き合ってくれていることが奇跡」「この人には自分なんて釣り合わない」という気持ちを抱えたまま付き合うことになるケースが多くそれもまた辛いです。
お互いが別々の方向を見ながら付き合うのは、片方が我慢し続ける付き合いにもなりかねないため、本当に幸せになりたいと思うのであれば女性は自分に振り向いてくれない男性よりも振り向いてくれる男性を選ぶべきなのです。自分のことを好きになってくれる人、自分のことを思いやってくれる人、自分のために何かをしたいと思ってくれる人。そういう人こそ、あなたを幸せにしてくれる男性だといえるでしょう。
恋愛や彼氏に対する理想が高すぎると蛙化現象に陥りやすい
蛙化現象に陥る一番の原因は自己肯定感の低さにありますが、自己肯定感が低いと一人でいるほうが安全で自由でいられるという思考になります。詳しくは、「恋愛する必要ってあるの?恋愛に興味がないことはおかしい?」こちらの記事で解説していますが、一人で過ごす時間が増え一人でできることも多くなってくると、恋愛や彼氏に対する理想が高くなりやすいです。
まず、前提として「好きと言ってこない人・告白してこない人」であることに加え、「程よい距離感を保ってくれる人」、それこそ「追いかけたくなるような人」や「外国人みたいに、告白はしないけど気づいたら恋人関係になっているような人」といったように理想が高くなっていきます。
しかし、人間誰しも完璧な人なんていないため、男性も時には弱い部分やダメな部分を相手に(意識せずとも)見せてしまうこともあるでしょう。そういった自分の理想から外れるような部分が見えたとき、理想と現実のギャップを感じてしまって冷めるケースも珍しくありません。
恋愛で大切なのは、自分や相手の弱い部分やダメな部分を知ったときに、一緒に解決していけるかどうか、支え合っていけるかどうかということです。自分も相手も完璧であり続ける必要はない、弱い部分を見せてもいいと思えるかどうかという点は、幸せな恋愛をするうえでとても大切な考え方といえるでしょう。
ついに判明!?蛙化現象が起こる本当の原因
蛙化現象の正式な定義として、ここでもう一度おさらいします。まず蛙化現象は、一般的に女性に対して言われているものですが、男性にも起こりうる現象です。
女性が男性に対して片思いをしている状態のときに、その片思いをしている相手の男性もその女性に対して好意があるとわかった瞬間に、女性が生理的嫌悪感を帯びるぐらいのレベルで引いてしまうことを指します。
かんたんにまとめると、「好意を向けている相手に好意を向け返された瞬間に引いてしまう」というのが蛙化現象の定義です。
この蛙化現象は、2004年8月に跡見学園女子大学の藤沢伸介氏が日本心理学会で発表した研究がもとになっていますが、実際にはそれほど研究が進んでいません。そのため、本当に蛙化現象があるのかという点もはっきりわかっておらず、他に何か原因があるのではないかという声も少なくありません。
基本的には、蛙化現象とは関係のない「5つのメンタルの問題」というのが原因と考えられていますが、結論から言うと蛙化現象は「自分の恋愛やメンタルの不安定さの原因を相手に押し付けている言い訳」に過ぎないということです。
例えば最近言われている本来の定義と異なる蛙化現象では、「好きな人が目の前で財布を取り出した姿を見て蛙化現象が起きて冷めた」といった話を耳にしますが、これはたまたま自分のメンタルが不安定になったタイミングで好きな人が財布を取り出しただけにすぎず、冷めた理由とはまったく関係ありません。
ではここから、蛙化現象が起こる本当の原因について5つに分けて確認していきましょう。
原因①人間関係の問題と向き合うのが異常に苦手すぎる
この問題は恋愛に限らず結婚に関する研究でも明らかになっていますが、人間関係の問題に向き合えない人・人間関係における問題解決が苦手な人は、結婚も向かないし続かないし恋愛もできないという研究結果が出ています。
具体的には少しの壁にぶつかったらすぐに別れてしまう人や、相手と自分の価値観・考え方のすり合わせや話し合いが苦手な人は、結婚や恋愛に向いていないということです。そういったことから、人間関係の問題とちゃんと向き合うことができない人は、蛙化現象が起きやすいといわれています。
自分が片思いをしている間は、人間関係ができていないため妄想の世界で生きていられますが、相手に好意を向けられるとそこに人間関係や恋愛関係が生まれることになります。この人間関係・恋愛関係に発展した際に、起こりうる問題を乗り越える自信がないから逃げてしまうということなのです。
原因②脆弱ナルシストである
ナルシストには大きく分けて「尊大ナルシスト」と「脆弱ナルシスト」の2種類があり、尊大ナルシストは「自分はかっこいい・イケてる・美人だ」と考えており、自分がナルシストでいられるために(素晴らしい状態でいられるために)頑張るナルシストのことを指します。
一方の脆弱ナルシストは、「自分を認めてほしい・すごいと褒めてほしい」と思いつつも、努力はしたくないタイプのナルシストです。自分に自信がないけど、努力をしても結果は変わらないと思っています。
そのため、「自分はモテている・すごい・美女だ・イケメンだ」といったことを周りに無理矢理言わせようとする傾向にあり、言ってしまえば努力が伴わないタイプのナルシストなのです。
また脆弱ナルシストは、自分自身が「理想的なかっこいい男性(理想的な綺麗な女性)と付き合うべき人間なんだ」と考える傾向にあります。そのため、例えば好きな人が失敗したり虫を見てびっくりしたりしているのを見て引いてしまうということが起こります。
つまり自分の理想の相手ではないと思った瞬間に引いてしまうという点が、脆弱ナルシストの大きな特徴といえるでしょう。ここ最近話題となっている本来の定義とは異なる蛙化現象は、この脆弱ナルシストが原因のケースが多いです。
原因③神経症的傾向の高さ
神経症的傾向の高さというのは、かんたんに説明すると「メンタルが弱い」ということになります。実はさまざまな研究によって、メンタルが弱いと相手がどんな人であっても恋愛は続かないし上手くいかないということがわかっているのです。
よく「恋愛は相性が大切」というふうにいわれますが実際のところは相性ではなく、本人のメンタルが弱いと誰と一緒になろうと相手との関係が上手くいきません。なぜかというとメンタルが弱い人は、感情の起伏が激しすぎて長期関係を作ることが難しいからです。
ある場面ではこういう声をかけたら喜んだのに、違う場面では激怒して号泣するといった人がいた場合、長く付き合えないかもと思う方がほとんどではないでしょうか? これがメンタルが弱いと恋愛に向かない=神経症的傾向の高さということになります。
恋愛が長く続かないほとんどのケースは神経症的傾向の高さが原因のため、この神経症的傾向の高さを改善することで恋愛が上手くいくようになるケースも少なくありません。
さまざまな人と出会うなかで最終的に相性が良くて上手くいったと思い込む方は多いですが、これはさまざまな人との出会いを経験してメンタルが鍛えられ、メンタルが安定したときにたまたま会った人と付き合ったことによって「やっと良い人に出会えた」と思い込むというわけです。
原因④狩猟本能が強い
4つ目の原因である「狩猟本能が強い」は、主に男性や男っぽい女性に当てはまります。男性は恋愛において基本的に追いかけたい生き物であるため、「相手に追われる」もしくは「相手を振り向かせることができた」と思った瞬間に急に冷めてしまうケースが多いです。
みなさんのなかにも、「追うのは良いけど追われるのは嫌だ」と考えている方がいるのではないでしょうか? いずれにしてもこの考え方は恋愛には向かないため、日頃から追いかける恋愛がしたいと考えている方は注意が必要です。
原因⑤愛着スタイルが回避型である
これまで紹介した蛙化現象が起こる原因のなかで最も深刻であり、おそらくほとんどの方が言っている蛙化現象の原因はこの5つ目にあたるでしょう。それは、「愛着スタイルが回避型である」というものです。
人間関係の距離感の取り方は、大きく分けて「安定型・不安型・回避型」の3つに分類されます。それぞれの特徴については、以下で表にまとめましたのでご覧ください。
安定型 | 自分と相手との間に適度な距離を保ち、良い関係を築けるタイプの人 |
不安型 | 嫌われるのが怖すぎて依存的になったり、熱しやすく冷めやすいタイプの人 |
回避型 | 一定の距離まで相手が近づいてきた、自分のパーソナルスペースに入ってきた瞬間に拒絶してしまうタイプの人 |
愛着スタイルが回避型の人の特徴としては、他人と深い関係を結ぶことを恐れている、あるいは深い関係を結ぶことを嫌悪しているという点です。これは、遺伝子や幼少期の親との付き合いなどさまざまなことが原因として考えられます。
愛着スタイルが回避型になっている人は、蛙化現象の行動を示す傾向にあるといわれているのです。どういうことかというと、まず自分が好意を向けている相手が好意を向け返してくる、つまり片思いから両思いになった瞬間に引いてしまうのが蛙化現象でした。
しかし最近いわれている蛙化現象は、すでに付き合っている相手のちょっとした行動で一気に冷めるという本来とは違う捉え方がされています。この本来とは違う捉え方がされている蛙化現象に関しては、回避型の傾向に当てはまるというわけです。
つまり付き合い始めてお互いに気を遣って距離を取っている間は、なんとなく上手く関係を保つことができますが、ある程度の交際期間を経て相手の素の部分やだらしがない部分(リラックスした姿)などが見えるようになると回避型の人はそれが許せなくなります。
長く付き合うなかで相手が完璧ではない姿やかっこ悪い・綺麗じゃない姿を見せるというのは、言い換えると自分のパーソナルな人に見せないゾーンに相手が入ってくるということです。これは一般的な恋人同士であれば当たり前のことですが、回避型は拒絶してしまうのです。
お互いの距離感が少しずつ縮まっていき一線を超えると、急に「嫌だ・無理だ」と回避してしまうというのが回避型の傾向になります。つまり、一定の距離まで相手が近づいてきたことで起きる生理的嫌悪感・拒絶が蛙化現象の正体です。
この回避型というのを改善しない限りは、これから何度付き合ってもしばらくしたら(本来とは異なる定義での)蛙化現象が起きて恋人との関係が崩壊することになりかねません。
反対に回避型を改善すれば恋愛に関わらず仕事や友達などの人間関係も良くなり、さまざまな面でプラスに向かうといわれているため、この回避型に当てはまるという方は改善に努めるとよいでしょう。
蛙化現象の女性を好きになったときの対処法まとめ
蛙化現象は自己肯定感の低さが大きな原因なので、蛙化現象の女性を好きになったときは相手の良いところを見つけて伝えてあげるようにしましょう。相手のダメなところ、良いところを含めて受け入れてあげることが大切です。
ただし、いくら相手のことを褒めてあげたとしても、蛙化現象はあくまで相手の問題ですので最終的に解決できるかどうかは相手にかかっています。あなたがどうにかしようと思い悩むと、それが相手に伝わってプレッシャーや負担になる可能性もあるでしょう。
「好き」と伝えれば、確実に好意が伝わってあなたの元から離れていってしまうことが考えられるため、焦らずに「好き」という言葉以外の方法、例えば行動で思いを伝えると良いです。あなたの好意に確信が持てないうちは、相手もまだあなたを好きでいてくれるはず。あなたはあなたの時間を生きる、それくらいのスタンスでいるほうがあなた自身も辛い思いをせず、相手にとっても丁度いい距離感かもしれません。
ただ、思いを伝え合えないことやなぁなぁな関係を続けることに耐えられない方は、「自分には合わなかったんだ」と諦めて、次に進んだほうが良い場合もあります。自分ばかりが我慢を強いられる、苦しい思いをしているのであれば、そこから幸せな恋愛に発展させることは難しいです。ありのままの自分でいられて、我慢や苦しい思いをしない相手こそ、あなたにふさわしい相手ですよ。